これまでずっとお元気だった方々が次第に弱くなってこられ、ご自分のことが思うようにできなくなられる姿を何度となく目にしてきました。お一人暮らしの方の中には、食事の支度をする意欲が無くなり、ヘルパーさんに来てもらって食事を作ってもらうようになり、次は掃除や買い物さえする気力が無くなりついにはテレビの前に座っている以外、何もしなくなられた方もおられます。ヘルパーさんの介護がだんだん増えていき、買い物、掃除、食事の用意だけでなく、オムツの交換まで含まれるようになりました。一方、90歳を過ぎても元気に家族の世話をされていて、重い荷物でもショッピングカートを使わずに運んでおられる高齢の方もおられます。お話してみると大変頭の良い方で、記憶力も優れていて私の方がうっかりしていて恥ずかしい思いをすることがあるほどです。この方は耳が遠いことを除けばお元気そのもので、頭が冴えておられる点では人生の最盛期にある人々をはるかにしのぐほどです。このような方は恐らく亡くなるまで介護のお世話にならなくてもご自分のことをご自分でなさるのだと感じました。介護が必要になる方とそうでない方はどこが違うのでしょうか。できるなら、私も他の方々の手を煩わさずに最後まで自分のことを自分でできるようでありたいです。介護をされる方々はみな訓練が行き届いておられると思いますが、それでも自分の足で歩いて、自分の意思で行動できることに勝る喜びは無いと思います。いつか、こうした高齢者の苦しみがなくなる時代が来ればよいのにと思います。